総合カタログ2022〈第3版〉
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洗浄機器/低・中周波洗浄機器/卓上型洗浄機器/高周波応用機器計測機器寸法図オプション①②③37超音波による距離計測超音波を当てて跳ね返ってくるまでの時間を測ることで、距離を計測することができます。レベル計超音波レベル計では、超音波が液面で反射することを利用して、超音波センサから液面までの距離を計測しています。この技術を用いると、タンク内の液量管理や、原料の残高管理などを行うことができます。液量管理では、超音波センサからタンク底面までの距離(L)を予め与えておいて、液面までの距離(l)の計測結果を元に液量を算出します。計測方法としては①気中から液面での反射を利用する方法と、②底面から超音波を送信して気体との境界面での反射を利用する方法とがあります。工場・プラントでは、液面の上昇・下降をリアルタイムに計測して、タンクへの流入量・流出量を制御するといった活用がされています。③液面と同様に、粉体の場合でも超音波の反射信号が検出できるため、原料等の残量管理にも使用することができます。レベル計が出力する信号を用いて、タンクへの液体の流入、タンクからの流出をポンプを使ってコントロールすることができたり、高所での手作業による計測に対して落下のリスクをなくすこともできます。超音波による探傷直進性が強く物質の境界面で反射する等の超音波特性を利用し、物体内部の傷や す鬆(小さな空洞)を調べることができます。探傷機試験体の内部に構造欠陥が存在している場合、探触子から発射された超音波は、試験体中を直進し、内部欠陥が存在しなければ試験体底面で反射して戻ります。試験体内部に傷や す鬆、異材部などの内部欠陥が存在している場合には、超音波はその境界面で一部または全部が反射されます。超音波探傷機では、これらの反射波による受信(エコー)波形を観測することにより試験体内部の欠陥情報を得ています。界面レベル計超音波は異なる媒質の境界面で反射する特性があるので、タンク槽内で2層分離しているような場合の界面レベルの測定も可能です。水中に設置されたセンサから超音波を発信して、界面で反射し、その反射波を受信するまでの時間から界面の高さを算出します。汚泥(スラッジ)等の沈殿物に非接触で計測するため、形成された汚泥界面を荒らすことなく、計測が可能です。また、光の透過が悪い不透明な処理水の中の界面レベルの計測も可能です。界面レベル計の測定データを使って、排泥ポンプの動作コントロールをすることができます。また、汚泥沈降具合の確認も可能ですので、凝集剤(pac)の投入のタイミングを図るのにも役立ちます。測深器水中のセンサから超音波を発信し、水底(川底/海底)に反射して受信するまでの時間から底までの距離を算出します。魚群探知機等と原理は同じですが、機能を限定しているため、小型化が可能です。工事現場や測量現場の簡易水深計測として使用されています。超音波による液体流速の測定超音波を利用して流体の流速を計測し、その流速から流量を計算することができます。流量計超音波流量計は、以下のような特徴があります●超音波センサが計測する流体に非接触●配管内に構造物が無いため、圧力損失が無い●低流速(秒速数センチメートル)から 高流速(秒速数十メートル)までの広範囲を計測可●計測精度を上げるためには、前後に直管部が必要主流な計測方法として、伝播時間差方式が用いられます。伝播時間差方式の超音波流量計の原理は、流れの上流側(A)と下流側(B)に超音波センサを設置し、上流側から発信した超音波を下流側で受信したとき(経路A→B)の伝播時間と、下流側から上流側(経路B→A)への伝播時間を計測し、その時間差から流速を計算し、流量に換算するものです。伝播時間差法は超音波の伝播を利用するため、気泡や浮遊物が少なく、超音波の減衰が小さい清浄な流体の計測に適しています。例えば、半導体製造装置の薬液の流量管理や水処理の装置等で使用されています。

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