空洞がつぶれる空洞ができるP0λ─4λ─2洗浄機器/低・中周波洗浄機器/卓上型洗浄機器/高周波応用機器計測機器寸法図オプションλ─2λ─401234BA07■アルミ箔での比較洗浄液洗浄槽振動子※エロージョン [erosion]超音波のキャビテーション現象(温度5,000K以上、気圧千数百気圧以上局所高温・高圧の発生)で発生した物理力により、アルミニウム等の柔らかい素材の表面が浸食されてしまう現象です。エロージョンの発生量は、超音波の強さに比例し、周波数に反比例します。液面音圧の腹音圧の節最も音圧が高い所液中には無数の気体分子が存在し、20kHzから100kHzほどの強力な超音波が液中に照射された時に、正・負の圧力がその気体分子に交互にかかります。正の圧力で圧縮された気体分子は、次の瞬間には負の圧力により激しく膨張します。この繰り返しによって圧縮時に気体分子は非常に高い圧力を持ち、その限界で弾けて消滅します。この非常に大きな衝撃的圧力の発生をキャビテーション現象と言い、泡がはじける時の衝撃波がワークに作用して、異物を剥離させる作用をキャビテーション効果と言います。実際に超音波洗浄機を使用する上では、キャビテーションは液深、液種によっても発生の仕方が変化します。このため、良好な超音波洗浄を行うには、これらの管理が不可欠です。例えば、振動面に這うようにキャビテーションが出ている場合は、超音波が有効に液中に出ていないばかりでなく、振動面を痛め(エロージョン※)振動板の劣化を早めてしまいます。このような時は、液深を少し変えることで、キャビテーションが液中に効率良く発生し、効率良い超音波洗浄を行うことができます。超音波を照射すると、液中に周波数に応じた定在波が生じます。λ/2の整数倍ごとに汚れの良く落ちるところが発生します。(λは1波長)汚れが落ちる一方で、ワークにダメージを与えてしまう可能性もあります。定在波の影響をより少なくするため、ワークの揺動や多周波発振なども考慮します。汚れの落ちやすさとワークへ与えるダメージをバランスよく見極める必要があります。音圧分布(λ:1波長)従来機600W 28kHz 単周波 汚れ負圧部分の移動圧力 +1波長=音速÷周波数40kHzの場合は、1,500,000(㎜/s)÷40,000(Hz)=37.5(㎜)…1波長定在波は37.5㎜÷2=約19㎜つまり、19㎜間隔ごとに汚れの落ちる場所があることになります。キャビテーションλ=c─f( )静圧時間λ:波長(m)c:洗浄液の音速(m/s)f:周波数(Hz)※C…水の場合:1,500m/s汚れが落ちる最適位置は液面から + n(n=0,1,2…)ごとに存在する。WDX-600-Ⅰ600W 28kHz/75kHz 同時発振DM 60%キャビテーション定在波(洗浄ムラ)について解説低・中周波洗浄
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